みなさんは子どもに対して注意をする際に、頭ごなしに「○○しなさい!」、「××しちゃダメ!」と𠮟りつけてはいないでしょうか。そうしてしまっては子どもの自己肯定感はなかなか育たない。多くの育児本で唱えられていることだが、育児においては子どもの自己肯定感を最大限に引き出すことも大切です。
会話の前に知っておきたいことやシーン別会話の仕方を中心に、子どもの自己肯定感を上手に育みつつ、子どもとのコミュニケーションを円滑にする方法があります。
子どもの気持ちを、言葉に置き換えてあげてから会話する
子どもに何かをさせたいと思っているときに、子どもが「やりたくない!」と駄々をこねて聞かないという経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
実は、子どもの「やりたくない!」にはバリエーションがあるのだという。それは「今はやりたくないけど、ママがやったら、ぼくもやりたい」とか「やりたいけど、みんなの前ではやりたくない」、「1回だけならいいけど、ずっとはやりたくない」といったものです。
幼い子どもにはまだ、“なぜ”やりたくないのかの理由の部分をきちんと説明できるほどの語彙力がないので「やりたくない!」のひとことに集約されてしまいます。
そこでお母さん・お父さんが子どもの気持ちを推し量りつつ、言葉に置き換えていくことが大切です。「今はやりたくないのかな? あとでやってみようか」とか「ずっとは嫌だったよね?」といった具合に声をかけてみてあげてください。
飲食店や電車の中などで騒いだら、いったんそれを認めてあげる
子どもはうちにいるときに「やりたくない!」と駄々をこねるだけでなく、外出先ではしゃぎまわってしまうことがしばしばある。そんなときに「走らないで!」、「静かにしなさい」といった声掛けをするのはNGです。
子どもは元気があり余っていて、はしゃいでしまうのは仕方のないこと。そういうときには「○○ちゃん、元気いっぱいでいいね! でもここは△△するところだから静かにしようね」と、いったん子どもの元気を認めてあげてから優しくたしなめるのがポイントです。子どもを認めつつ、騒いではいけない理由を示しながら声をかけることで、子どもも納得して騒ぐのをやめられるのです。
ただし、命にかかわる危険があるときは別です。交通量の多い道路の近くや駐車場などで走りまわっている場合には、間を置かずに「走るな!」と注意することが重要なのです。
こうして緩急をつけて注意することで、子どものほうも「何でもかんでも頭ごなしに叱られているのではない」ということをきちんと理解してくれるはずです。
子どもと向き合うことというのは試行錯誤の連続です。自分なりに考えて、アレンジしてってみてください。